最近、中国の変圧器油業界に衝撃的なニュースが飛び込んできました。中利公司が独自に開発した「海江」I-30℃変圧器油が、ASEAN地域の厳格な製品認証に合格し、同地域における中国初の高級変圧器油の自主輸出を達成したのです。この躍進は、中国製変圧器油製品の国際市場における競争力の大幅な向上を示すだけでなく、ASEANの高級変圧器油市場における長年の欧州ブランドの独占状態を打破するものです。

今回輸出された「海江」I-30℃変圧器油は、各種性能指標において優れた性能を示しました。低温流動性に関しては、流動点が-40℃以下であり、ASEANの一部の高山地帯の低温環境でも良好な流動性を維持し、変圧器の正常な運転を確保します。酸化安定性に関しては、10万時間（誘導期間≥150時間）という優れた性能は業界平均をはるかに上回り、変圧器のメンテナンスサイクルを大幅に延長し、ユーザーの運用コストを削減します。

この製品がASEAN市場で際立っている理由は、その先進的な生産技術と卓越した技術的優位性にあります。水素化異性化プロセスで製造された「海江」I-30℃変圧器油は、芳香族炭化水素含有量が0.5%未満で、IEC 602962020規格よりも低く、製品の安定性と安全性を効果的に向上させています。絶縁強度に関しては、ASTM D877試験によると、その絶縁強度は70kVを超えており、業界の従来製品をはるかに上回り、変圧器に信頼性の高い絶縁保護を提供します。

ASEAN地域は、高温多湿の熱帯雨林環境から、洋上風力発電プロジェクトが位置する複雑な海洋環境まで、多様な気候を有しています。優れた適応性を持つ「海江」I-30℃変圧器油は、これらの複雑な環境に完璧に適応します。マレーシアの熱帯雨林変電所プロジェクトでは、この変圧器油は6ヶ月間の実運用と試験を経て、安定した性能指標を示し、現地の電力会社から高い評価を得ています。

今回のASEAN向け輸出受注は、数量こそ大きくないものの、大きな意義を持つものです。これは、中国の変圧器油産業が「輸入代替」段階から「輸出・外貨獲得」という新たな段階へと移行したことを示しています。市場分析機関によると、中国の高級変圧器油がASEAN市場で徐々に評判を高めていくにつれ、東南アジアにおける中国製変圧器油の需要は年間12%以上増加すると予測されています。中利公司は今後も研究開発投資を増やし、製品の性能を継続的に向上させ、より多くの国際市場への進出を図り、中国の変圧器油産業の国際発展に貢献していきます。